
アイツまで徒歩5分
第12章 夜を追いかけ朝になる
――――――――――……
おかしい―――…
陣ヶ岡さんが…変だ…
ん?変なのは俺か?
キスをしてきたのは陣ヶ岡さんなのに…
あっさり…離された…
いつもなら…好きだ!可愛い!とか言いながら…もっと―――――――…
はっ!!やっぱり俺がおかしいのか?
だって!
この雰囲気は……
アノ雰囲気になっても――――――――――…
お姉さん…の件…かな?
それしか…考えられない…
吹っ切れたって言ってたけど…
そう…簡単ではない気はしている…
俺だって……一関の件で…
最後までってなると……
怖くて震えてしまう…
俺は、本館の扇の間に続く通路を…
陣ヶ岡さんの背中だけを見て……進んだ…
