
アイツまで徒歩5分
第7章 目覚めた所は崖の上!!
「最知――――――…」
俺が話しかけると―――…
最知は、慌てて浴室に入ってしまった!!
あれは……手首や股のアザだって、俺を十分に動揺させた――――…
しかし、腹の……一際目立つあのアザは――――――…
俺が一関に怒りをぶつけるには十分だ!
だが――――…その場にいない一関に怒りなどぶつけられる訳もない…
俺は、ベッドの枕を掴み―――――――…
壁に思い切り投げつけた!!
ボス――――…と、優しくも重みのある音が…
俺の空しさを…増長させる…
「――――クソ!!……」
拳をベッドのマットに打ち込んでも…
怒りは……拳に残ったままで…
最知の苦しみが伝わってきそうだ…
俺が…痛いんじゃない…
心も体も……
痛いのは最知だ……
