
アイツまで徒歩5分
第1章 新たな門出に落とし穴!
「じゃぁ、僕は打ち合わせで出ないといけないから、後は陣ヶ岡にまかせる!」
そう言うと…綾瀬さんは、鞄を手にオフィスから出ていった
あ…あれ?こ…こんなアッサリした挨拶でいいのか?
オフィスを見渡すと…皆黙々と仕事をしている…
皆さん…スタイリッシュな出で立ちで…
不動産企業とはかけ離れて見える…
「―――…最知…結羽です…
よろしくお願い…します」
「―――――…っ」
陣ヶ岡さんは、あからさまに困った顔をして……
俺を見る――――――…
「…大丈夫です…俺…何も見てませんから」
「最知…それって…100%見たやつのセリフだから…」
陣ヶ岡さんは、ため息をつく
「一応…綾瀬チーフからお前の教育係を押し付けられたわけだが…
オフィスを見て回るか?」
「はい!是非!!」
陣ヶ岡さんは、少し怖そうな感じだが…
オフィスを案内するなんて!いい人じゃないか〜!
俺は、オフィス内の社員に頭を下げながら陣ヶ岡さんについていく…
が…男性陣からは羨ましいそうな目で見られ…
女性陣からは…睨むような…怖い視線を投げられる…
な…なんだ?この陣ヶ岡さんって人……
