背徳教師
第10章 十時間目
「…和重先生?どうしました?体調でも悪いですか?」
俺は、気になり声をかけた…
「あっ―――…底梨先生…
実は―――――――…
今朝、妻と喧嘩をしまして…」
聞くんじゃなかった―――…と、後悔したが…
時は、すでに遅く…
和重先生の愚痴を聞くはめになった…
最初は、心配しながら聞いてますって顔も出来たが…
長くなるにつれ、俺の顔はどんどん無表情になっていく…
「――――――と、言うわけなんだよ…マタニティーブルーってやつ?」
「――――大変ですね」
纏めると…
妊娠中の奥さんがここ数日機嫌が悪いそうで…
今日、実家で休みたいと…数日家を空けると言う事だった…
和重先生の奥様も、教師で…産休で仕事を休んでいる状態らしい――――――…
ありきたりな…職場恋愛に職場結婚…
くそ詰まらない話しだった…
“背徳求愛者”の俺には、考えられない……
退屈ロードまっしぐらじゃないか…
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