箱……録
第3章 宝箱の鍵
広く拓けた空き地だが…
今にも青島のお婆ちゃんの「入っといで〜〜〜〜」と言う声が聞こえてきそうだ…
後藤は、空き地を歩き……一ヶ所に止まる…
「ここ…婆ちゃんの指定席…
ねぇ…モッちゃん何か思い出した?」
後藤に言われて……
見えない…青島のお婆ちゃんを指定席とやらに座らせる――――――…
“わかっか…わかった…
モッちゃんは、本当に欲しがりさんだね〜
この鍵が欲しいならあげるから…
あの宝箱に…欲しいもの、大事なモノをいれたらいいよ”
そうだ……
駄々を捏ねて……あの鍵をもらったんだった…
くれるまで…粘って…
半ば無理やりもらった…
鍵…
私は、鍵を握りしめ……
広いに空き地の向こうに見える山を見た―――――…
「――――…山…の中に…
宝箱がある――――…かも」
記憶の…欠片が……
山を指し示す―――――…
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