テキストサイズ

素晴らしき世界

第21章 嫌いの向こう側

「ああっ、じゅ…ん…の、嘘つき…っ」

枕に半分顔を埋めつつ、
振り返って和が俺を睨む。


ウルウルな目で睨まれても、
俺の気持ちを煽るだけだよ?


いつもより甘い喘ぎ声を出すから、
もっと聞きたくて……

勝手に腰が激しく動いてしまう。


「和が締め付けるから、
激しく動かさないと抜けなくなるでしょ?」

「んあっ、そっ、そんなの…知るか…っ」

憎まれ口を叩くのは相変わらずだけど、
身体は正直だから……

和のいいところを突くたびに、
ピクピクと身体を震わせている。

言葉と反応のギャップがまた可愛い。


それは俺だけが知る和だから……


「だって、ここ……雫、垂らしてるよ?」

脇腹から手を回し、反り立った和のモノを
雫を絡めつつ扱いてやる。

「ああっ…それっ、ダメ…っ!」

俺の手にあっけなく熱を吐き出した。

「ああ…っ」

力が抜けて腰が下がると同時に、
俺のモノが和の中からスルりと抜けた。

「俺…まだだからね?」

和のベッドとぷにっとしたお腹の間に
手を忍ばせ、グッと持ち上げた。

「ちょっ、まっ、待って」

慌てて振り返って俺を見る。

「待たない」

「もうっ…聞いて!」

余りにもしつこいから、
ヒクつく和の蕾の前にツンとだけ
俺のモノを当てて止まった。

「あっ…もう、何すんの?」

「何って…今更、聞く?」

「そのことじゃない!
素直に止まってよ……」

「それは無理な話」

今度は和の中に浅く
俺のモノを数回出し入れした。

「あっ…んっ、やめっ…」

「ごめんごめん」

「もう…バカッ!」

今の体勢が悪いと察知し、
身体をクルリと反転させ仰向きになる。

「で、どうしたの?」

脚の間に身体を割り込ませて、
和に覆いかぶさった。

目を合わそうとするけど、
和は違う方向を見ている。

そんな事したらまた、悪戯しちゃうよ?

和とベッドの間に手を忍ばせ
腰を上げようとした瞬間、

「……見たい」

「えっ?」

最初の言葉が口籠っていて聞こえなかった。


「潤の…顔が見たい」


腕をクロスして
顔を隠しながら和が呟いた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ