
腹黒ドS王子の愛する人Another
第1章 慧×桃史の場合
俺はその背中を眺めながら
「ほんとうざいなぁ......」
と笑いながら呟いた。
ーーーーーーーーーーーーー..........
「慧くん、小百合さんにつきまとわれたんだって!?」
昼休みになれば俺の周りにすでに事を聞きつけた女が集まる。
あぁ、あいつ小百合って言うんだ。
名前を知らなかったなんてもちろん言えないので俺はその言葉に素直にうなづいた。
「可哀想!大丈夫??」
「ははっ、大丈夫だよ。ありがとね?」
そう言って微笑みかければ目の前の女たちは頬を赤くしてきゃぁ....と感嘆する。
俺がどれだけ最低でクズでも、この外見と猫かぶりのおかげで誰も俺を悪人と思わない。
今回のことも周りは俺が被害者だと信じて疑わない。
真実を知ってるのは俺に食われた哀れなヤツらだけなのに、誰もそれを信じない。
「ほんとうざいなぁ......」
と笑いながら呟いた。
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「慧くん、小百合さんにつきまとわれたんだって!?」
昼休みになれば俺の周りにすでに事を聞きつけた女が集まる。
あぁ、あいつ小百合って言うんだ。
名前を知らなかったなんてもちろん言えないので俺はその言葉に素直にうなづいた。
「可哀想!大丈夫??」
「ははっ、大丈夫だよ。ありがとね?」
そう言って微笑みかければ目の前の女たちは頬を赤くしてきゃぁ....と感嘆する。
俺がどれだけ最低でクズでも、この外見と猫かぶりのおかげで誰も俺を悪人と思わない。
今回のことも周りは俺が被害者だと信じて疑わない。
真実を知ってるのは俺に食われた哀れなヤツらだけなのに、誰もそれを信じない。
