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腹黒ドS王子の愛する人Another

第3章 朔弥 × 元 の場合







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「変じゃ、ねーよな?」



ガラスに映る自分の格好を確認しながら、デート前の女の子のようなことを言ってしまう。





結局、寺石との映画は俺が強引に決めてしまい、今待ち合わせをしているところだ。本当に映画に行きたそうだった川田には申し訳ないが、何だかムカつくから仕方ない。





大体いつももっと強引なんだから、もっと粘って誘えばいいじゃねーか!!



一回断られたからってを身を引くなんてあいつらしくない!




自分でもよくわからない怒り方をしていると、向こう側からよく見知った顔が歩いてきた。





「先輩、お待たせしました!」




俺を見つけると、嬉しそうに小走りで近づいてくる天使。



会社のピシッと決めた寺石より、幾分かラフな雰囲気。いつもセットされた髪の毛も今日は緩く流してあり、幼く見える。

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