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腹黒ドS王子の愛する人Another

第3章 朔弥 × 元 の場合

話していた俺らのそばを通ったのは、元寺石の指導係であった川田だ。川田は寺石の手に握られていたチケットを見ると、目を見開いてニコニコとし始める。





「その映画!!!俺見たかったんだー!」



「川田先輩も好きなんですか!?」




思わぬ共感者が現れて、寺石も嬉しそうに川田と話し始める。




「それ明日までだよな!?」



「そうなんですよ!!友達が急に行けなくなって....!あ!そうだ、川田先輩一緒に行きません??」





はっ....?





「チケット無駄にするよりいいですし、お二人は行けないみたいなんで....」





思わぬ展開に、胸のあたりがじくじくと痛む。




何だよ、俺のこと誘いにきたわけじゃなかったのかよ。





そうかそうか、寺石にとっては誰でもよかったんだな、

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