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腹黒ドS王子の愛する人Another

第3章 朔弥 × 元 の場合

「映画のチケット?」


「はい!本当は高校の友達と行くつもりだったんですけど....先輩代わりに行ってくれませんか?チケットもったいないし...」



上映期間明日までなんです、と悲しそうに下がった眉と瞳が俺を見つめる。



相変わらずすごい二面性だ。この子犬みたいな天使と魔王が同一人物だなんて。こいつはどっちも本性だって言ってたけど....



「だめですか?」




やめろ、そんな目で俺を見るな!!!!!!!!!





せっかくの平和な休日に、どうして魔王に呼び出されなくてはいけないのか。そう思って断ろうと思ってたのに、こんな目をされたらダメと言いづらい....




「う、うーん...明日は用事が...」




「え?榊明日は暇だから1日寝る!って言ってなかった?」



くそ!余計なこと言うな葵!!!



「きゅ、急用なんだよ...!」


「ふーん。」



目をパチクリさせてつ早く葵を見て心配になる。こいつちょろすぎだろ....

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