テキストサイズ

虹色の精霊に導かれて…

第31章 嵐から 挨拶

メインステージの輪郭だけ 淡い月明かりの様なブルーの照明に照らされている。

観客席は総立ちで、『嵐 嵐』と何度も名前を呼んでいる。


ほんの数分なのに、長く感じる。


メインステージに五つのスポットライトが照らされる。

 観客は、再登場の期待で声を上げる。


五人がゆっくり、スポットライトの下に立つ。


一番最初にマイクに声を乗せたのが 櫻井。


  皆さん
  本日は本当にありがとうどざいました。

一礼する櫻井


  この会場に向かう時 15年前 ハワイでいた楽曲をひたすら聴いてみました
  思い出されるのは、ただひたすらに真っ青な、ものすごい綺麗なハワイの空でした。

  15年前、その空が青ければ青いほど、綺麗であればあるほど、 妙な不安を胸に抱えていたのを思い出しました。

  僕たち嵐は、仲がいいなんて言われることが少なくありません。

  ふと 今 思い返してみると、もしかしたら よりかかりながら
  支え合いながら じゃないと、あの時は 立っていられなかったのかもしれない
  そんな風にすら思いました。

  15年前、正直 違和感しか感じていなかった、この“嵐”というグループの名前を
  今、これだけ 誇りをもって、愛着を持って、再びこのハワイの地に戻れたということ
  これは ひとえに、すべて、本当に皆さんのおかげです。
  改めて、どうもありがとうございます。


深々と頭を下げる櫻井。

会場から拍手がおこる。



  あのハワイから およそ半年のデビューコンサートの時、
 『嵐のファンでいてよかったと思えるような嵐になっていきたい』
  そんな挨拶をしました。

  18の時に吐いた その言葉を、一心に おってきたつもりでいます。

  これからも、同じように、嵐のファンで良かったと皆さんに思っていただけるよう
  ただ ひたすらに その言葉の背中を追い続けていきたいと思っておりますので
  15年以降、明日から、また、改めて、どうぞよろしくお願いします。

  本日はありがとうございました。


深々と頭を下げる櫻井。

会場から拍手がおこる。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ