
甘く、苦く
第50章 お山【君のためにできること】
大野side
車に乗って運転席に座る翔ちゃんは
いつもより思い詰めた表情をしていて。
「どうしたの?」
なんて、
言える雰囲気ではなくて。
ただ、翔ちゃんの横顔を
じっと見ていた。
場の雰囲気を変えようとして
俺が話しかけても返事はない。
「ねぇ、翔ちゃん。
翔ちゃ―「ごめん。黙ってて。」
…え?
今、翔ちゃんが
黙っててって言った?
どんなに喧嘩しても
毒を吐かない翔ちゃんが?
なんだか居ても立っても居られなくて
俺は…翔ちゃんが傷付く言葉を言ってしまった。
「…。
わかった。
好きにすればいい。」
そう言って、走行中の
鍵がかかっていない
車から降りた。
もちろん、怪我だってした。
擦りむいたもん。
痛かった。
でもそれ以上に、
翔ちゃんに突き放されたことが
悲しくて、辛くて…。
全く知らない街を
徘徊することしかできなかった。
気付いたら
いつものとこに来ていた。
インターホンを押すと、
優しい声。
「あれ?リーダー?」
俺はなにも言わないで
微かに開いたドアから
中に入った。
相葉ちゃんは、
なにも言わなかったし、
なにも聞かなかった。
「…泊めて。」
「いいよ。」
返ってくる言葉は
大体予想がついていた。
だって、相葉ちゃんだから。
車に乗って運転席に座る翔ちゃんは
いつもより思い詰めた表情をしていて。
「どうしたの?」
なんて、
言える雰囲気ではなくて。
ただ、翔ちゃんの横顔を
じっと見ていた。
場の雰囲気を変えようとして
俺が話しかけても返事はない。
「ねぇ、翔ちゃん。
翔ちゃ―「ごめん。黙ってて。」
…え?
今、翔ちゃんが
黙っててって言った?
どんなに喧嘩しても
毒を吐かない翔ちゃんが?
なんだか居ても立っても居られなくて
俺は…翔ちゃんが傷付く言葉を言ってしまった。
「…。
わかった。
好きにすればいい。」
そう言って、走行中の
鍵がかかっていない
車から降りた。
もちろん、怪我だってした。
擦りむいたもん。
痛かった。
でもそれ以上に、
翔ちゃんに突き放されたことが
悲しくて、辛くて…。
全く知らない街を
徘徊することしかできなかった。
気付いたら
いつものとこに来ていた。
インターホンを押すと、
優しい声。
「あれ?リーダー?」
俺はなにも言わないで
微かに開いたドアから
中に入った。
相葉ちゃんは、
なにも言わなかったし、
なにも聞かなかった。
「…泊めて。」
「いいよ。」
返ってくる言葉は
大体予想がついていた。
だって、相葉ちゃんだから。
