甘く、苦く
第43章 翔智和雅×潤 【みんなのもの】
いやいやいやいや。
おかしいでしょ?
「…ちょ、待って待って」
一回整理させて。
これは現実で、みんなが俺のことを好き。
……俺は?
もちろん、いつもキレのいい
ツッコミをしてくれるニノが好き。
兄貴みたいな存在の
相葉くんや翔くんも好き。
ふわふわしているように見えて
しっかりしているリーダーも好き。
…だけど……みんなに抱いている"好き"は
恋愛対象としての"好き"じゃなくて
仲間としての"好き"だから……。
いや、でも翔くんはずっと好きだった。
軽蔑されたっていいって思ってた。
……俺が選ぶのは…翔くん?
「潤、決めてよ」
「あ、あの……っ、
俺は…みんなが好きだから!」
みんなが好きだから、
一人を選ぶことなんて出来ない。
誰かが悲しむ姿をみるなんて
考えられないんだよ。
「俺は、みんなが好きだからっ
誰か一人とか…選ぶことができないっ」
俺が言い切ったら、
リーダーが抱き締めてくれた。
ふわっと香る太陽みたいな
優しい匂い。
それに続いて、みんなが頭を撫でたり
抱き締めたり、キスしたり。
俺はされるがままだった。
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