
Doki Doki⛔️one way love〜一方通行の恋
第7章 7
次の休日、雛は物件巡りをしていた
むー…
なかなか気に入る条件がないですなー
当たり前である
駅近、オートロック、オマケに会社から近い、その他諸々、今のマンション以上の物件など雛の給料で払える筈もない
管理職にでもなって給料が上がらないと無理だぁ
そろそろ管理職試験の勉強も本腰入れて頑張らないとなぁ…
結婚する気など
元い、結婚の予定など全く無い雛はいずれは試験を受けるつもりでいた
やっぱり現状維持で我慢するしかなさそうだなぁ…
となると力関係を考慮して家主にゴマでも擦っておくか、とどこまでも短絡的な奴である
しかし、雛は駿の料理を食べて以来、頭が上がらなかった
コンビニで買い物を済ませてからマンションに帰ることにした
「ビール、ビール、枝豆っと」
これで良しっ
「係長っ、お帰りなさい!」
「お、おう」
「ささっ、どうぞどうぞ、こちらに、今ビールお持ちしますからっ」
どうぞ、と勧められた立派なソファは駿の物である
「枝豆もありますからっ」
「なんだよ、お前っ、気持ち悪いな」
「気持ち悪いとは失礼な」
「お前、何企んでるんだ?」
「いえいえ、滅相もない、か様なことは」
雛が丁寧語を話すと何故か時代劇仕様になってしまうのであった
