
先生…お願い。早く治して・・・
第95章 伸先生の再治療②
伊藤「進堂さん、点滴しますね。…どっちに…しましょう…か?」
石川「ん〜…。綾、右手動かせなくなるの嫌だもんな?左腕にしてもらうか?あや〜左腕少し動かすよ?」
綾『んッ…っ…いたいっ…んえっ…んえっ…』
石川「ごめんごめん。…よし、これで打てるかな?」
伊藤「ありがとうございます、院長。」
伊藤「進堂さん、ちょっとチクっとしますね…すぐ終わるからね〜」
進美外科の看護師ももちろん、医師同様に優秀なスタッフばかりだ。
綾の血管の見えない腕もなんのその!サラッと一発で決めてくれる。
石川「おっ、綾…偉いな…。」
だって伸先生の注射に比べたら、全然痛くないもん
もちろん伊藤さんの腕が良いからだけど、神様に感じるレベルだ!
伊藤「はい、終わりましたよ!大丈夫?痛くなかった?」
綾はコクンっと、小さく頷いた
うちのスタッフは本当に良い仕事をしてくれるな…
石川「伊藤さん、ありがと。」
石川は伊藤にニコッと微笑んだ。
伊藤「いえ、」
伊藤もニコッと微笑み返した
石川「綾、先生ずっと付いてるから、あとは安心して寝なさい。な?」
綾『…んえっ…ック…んえっ…で、でもっ…せんせ…仕事…あるし…っ…』
石川「あや!この前も言ったろ?先生の事は大丈夫、気にしなくていいよ!!それとも先生いない方が良いか?」
ちょっと冗談気味に尋ねる
綾は泣きながら、ブルブルっと首を横に振る
綾『一緒…いる…。』
そんな綾に先生はフッと笑う
石川「うん。一緒に居よう!」
