誰かお願いつかまえて
第9章 女たちの戦い
「…それで、どうするつもりなんですか?」
また川端の機嫌が悪くなったみたい……
子ども並みにコロコロ機嫌変わるからなぁ、川端は。
「しばらく幸村には外回りを任せるか。
社内業務だと、どうしても邪魔が入るだろ。俺もずっとは傍にいてやれないしなー」
「俺は基本社内にいますけどね」
「サボり魔め」
「なっ!?聞き捨てなりませんよ、それは!!」
……私を置いて話が進んでいくんだけど…
「とにかく、営業に出てもらって資料作成や報告書は俺たちや、南に頼もう」
南ちゃん―――!!
『あの!!』
「「ん?」」
南ちゃんに任せたら――――
『そこまでしていただかなくても……デスクワークは家でやるんで大丈夫です!』
「ダメだ」
岡崎さんに即行で切り捨てられた。
「そんなことしたら、またお前は寝ないで仕事するからな」
『しません、から………』
たぶん、ね。
「それか3人で残業でもします?」
川端の提案はもっと迷惑かけるし……
だいたい、昼間に終わらせられる仕事をわざわざ人が少なくなるまで待って残業でやるなんて、
ずるいことはしたくない。
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