
君は少しも悪くない。たぶん
第2章 いま
そう。
いつだって、そうだ。
他の人と居るときは俺のペースで事を運べる。
でも、潤と居るときは。
その目が邪魔をする。
…なんて考えてたら、いつのまにか潤の体が俺の上にあった。
つまり、つまり、
え、アイツ、俺のこと押し倒したってこと!?
ま、まて。おちつけおれ。
潤は長い長いキスをした。
息が苦しくなって、手で潤の肩を叩いても離してくれず。
ようやく離れた時に横を向き息を整える。
そして潤が再び俺の口を貪ろうとした時、
「ちょっちょっちょっちょっと待ったぁ〜」
俺は叫んだ。
「ん、何?」
涼しい顔して、何?じゃねぇよ。
「いや、どいて?」
「嫌だ」
こいつ。即答かよっ
なんとか潤から逃れようともがいてみても。
「カズ、獣に捕まった小動物みたいで可愛いね」
とさらっと返され、顔が火照る。
