君は少しも悪くない。たぶん
第9章 忘れられない
翌日、久しぶりに寝坊した。
起きると、雅紀は居なくなっていた。
机に、自宅に戻るという旨の書き置き。
よかった、いなくなってなかった。
5分でマネージャーからの電話。
「櫻井さん?声、寝てますよ?」
「そーだよつかれてんだよこっちは」
いつものテンションで答えて。
そう、何もなかったふり。
あんな和也…ニノは見なかった。
潤から送られてきた
ニノの全裸の写真なんて。
見なかったことに
したかった。
それでもメールは削除できなくて
どうしても
あの
ニノの
恍惚とした表情が忘れられない。
ひとつひとつ
僕らは離れていったのか
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