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第2章 最強タッグ

私とそうちゃんのベッドはリビングの端と端に設置され声は聞こえるけど内容は聞こえないよう配慮されていた


私の担当は神崎さんで、そうちゃんの担当は堀さんだった


「七海様、今の気分はどんな感じですか?」

「んーワクワクと不安な気持ちが混ざってトルネードしてる」


神崎さんはいつも私の気持ちとその後の予定に合わせてアロマオイルを調合してくれる。


今日も私の様子を聞きながらアロマをブレンドしていた


「それはこの後のお仕事があるからですか?」


「実はね、そうちゃんには内緒なんだけど、夜は仕事というより、プライベート。9割プライベートなの」


「あら?そうだったんですね?プライベートで不安があるなんて七海様らしくありませんね」


「んーそうなの。思いがけない人から連絡がきちゃって。2年ぶり位に連絡が来たんだけど…」


「忘れられない方ですか?」

実は神崎さんにはそうちゃんに話せない事をいつもこっそり話している



「ん、そうなのかな?でもここ2年ぐらいはその人の事を想いださない日はなかったかな?あれ、毎日は言い過ぎた、週6日ぐらいは頭によぎるよ、ははっ」


なんだか痛いごまかし方をしてしまった、と思ったら神崎さんのほうから、とてつもなく甘い匂い、でもくどくない、むしろもっと欲しくなるような
中毒性を感じる甘い匂いがした。


その瞬間フラッシュバックしてしまった。


甘いだけの想い出。そう、ただただ甘いだけの想い出が。



「週6日じゃ大変だったでしょう。2年も。七海さんは一途なんですね」



「多分神崎さんが思っているような関係じゃありませんよ」


「七海さんの心に2年間も居続ける方だからきっと強烈に惹かれるなにかがあったんじゃないですか?しかも2年経って連絡してくるなんて。お互いに惹かれるものがあったんですよ」



「神崎さん…カウンセラーになれますよ」

それだけ言って私は横に向けていた顔を
枕の真ん中の穴にボスっと埋めた。


神崎さんは何かを察したのか、ヒーリング音楽をかけ始めた。


「今日は七海様には特別キレいになって頂きます。まずは下半身からはじめますね」


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