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sugar-holic

第25章 約束って、何?

「比呂子さん、同棲してたの!?」

驚いて声を高くして訊くと

「同棲じゃないよ!」

険しい目付きで睨まれてしまった。

え?この反応、どういう事?

戸惑う私に、宇佐見さんがのんびりと

「どっちかって言うと、居候?」

「いや、間借り人だね」

ピシャリと言い切った比呂子さんに、宇佐見さんはへへっと笑いを浮かべた。

「家賃もらってるし。そもそもあたしはあんたを養ってるつもりはない」

「はい。ありがとうございます」

宇佐見さんはぺこりと頭を下げて、柔らかい笑みを浮かべた。

何だかよく分からなくて、二人のやり取りを見ていたら、比呂子さんが宇佐見さんを指差して

「こいつ、大学で学芸員やってて。教授にこき使われてるんだけど」

「相変わらずキツい言い方だね~」

「事実でしょ!?…で、毎日残業当たり前。酷いときは泊まり込み。研究会だ、出張だってよそに行って泊まり歩いてる」

はぁ…。大学で働くのって、大変なんだなぁ…。

「それで給料は低い」

「そこ言われると辛いなぁ」

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