
お嬢様♡レッスン
第117章 慌ただしい日々
『お二人がご結婚されて新婚旅行に行かれる際には、船で世界一周等は如何でしょうか?』
『その際には、是非、私共もお伴させて下さい。素敵な旅をお約束しますよ?』
しかし、その彼はもうこの世には居ない…。
綾芽には未だ、その事は話しては居なかった。
「わぁ!素敵!!そう言えば、島から帰ってくる時に、船長さんが言って下さっていました。その船長さんが操舵して下さるのかしら!?」
嬉しそうにそう言った綾芽の声に、宗佑もハッとした。
地雷を踏んでしまったと、後悔するが時既に遅し。
黙り込む宗佑と葛城の顔を見比べて、綾芽が首を傾げる。
「お二人共、どうしたの?」
「実は………」
言い難いが、それでも伝えなくてはならない。
「あの船長は…あの時の事故の時に…」
そこまで言って言い淀む葛城。
何かを察したのか、綾芽の顔色がさっと青ざめる。
「嘘…嘘でしょう?」
震える綾芽の声に、葛城と宗佑は静かに首を横に振った。
楽しかった団欒の席が一瞬にして重く暗い雰囲気となる。
嘆いたからと言って、彼が帰ってくる訳ではないが、それでも心が痛む。
チャーミングでユーモアのある人だったと彼女は彼の事を思い出す。
「綾芽、お前が暗く沈んでしまっては、彼も悲しむ。彼の分まで幸せになって、彼を安心させておやり?」
宗佑が優しい声で綾芽をそう慰めた。
『その際には、是非、私共もお伴させて下さい。素敵な旅をお約束しますよ?』
しかし、その彼はもうこの世には居ない…。
綾芽には未だ、その事は話しては居なかった。
「わぁ!素敵!!そう言えば、島から帰ってくる時に、船長さんが言って下さっていました。その船長さんが操舵して下さるのかしら!?」
嬉しそうにそう言った綾芽の声に、宗佑もハッとした。
地雷を踏んでしまったと、後悔するが時既に遅し。
黙り込む宗佑と葛城の顔を見比べて、綾芽が首を傾げる。
「お二人共、どうしたの?」
「実は………」
言い難いが、それでも伝えなくてはならない。
「あの船長は…あの時の事故の時に…」
そこまで言って言い淀む葛城。
何かを察したのか、綾芽の顔色がさっと青ざめる。
「嘘…嘘でしょう?」
震える綾芽の声に、葛城と宗佑は静かに首を横に振った。
楽しかった団欒の席が一瞬にして重く暗い雰囲気となる。
嘆いたからと言って、彼が帰ってくる訳ではないが、それでも心が痛む。
チャーミングでユーモアのある人だったと彼女は彼の事を思い出す。
「綾芽、お前が暗く沈んでしまっては、彼も悲しむ。彼の分まで幸せになって、彼を安心させておやり?」
宗佑が優しい声で綾芽をそう慰めた。
