無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

『あっ♪アタシ、事務所に言って今度一緒に仕事させて貰おうかなぁ♪』

『えー、それずるーい。そしたら紹介してよね♡』

『うん、するするー』


お…おぅ……

業界の人なのか…

まる聞こえですよー


雅くんの殺気をもろともせず、盛り上がるお姉様たち

しかし、そんな彼女たちに無論、隣の彼は…


「…んだアイツら……キャーキャーうるせぇな」

「………!!」


へ……


「業界人なら、こんなとこで騒ぐとか少しわきまえろよ」


こ…こわっ!!


「あんな頭も口も軽いバカと仕事なんてするかっつーの…」

「─────!!」


って、ぉぉおい!!

それ…言っちゃうの!?

言っちゃうの!!?

丸聞こえであろう雅くんのストレートな言葉にピクリと反応して顔色を変える彼女たち

しかし、そんな彼女たちを雅くんは気に留めるわけもなく


「行くぞ、転ぶんじゃねぇぞ」


再びアタシの手をとった


けれど今度は…


『っていうか、なに、あのオンナ…』

『やー、葉山雅とどういう関係!?』


案の定、彼女たちの視線はアタシに注がれるわけで…


『えーでも、本人女嫌いって噂じゃん』

『っていうか、ブス』


「…………!!」


ブ………ス…!?


まぁ…ね、さすがにお姉様方に比べたら…でしょうけど

でも、別に気にしないし

気にしない…

気にしな…っていうか、

ブスって…!!

彼の隣を独占しているアタシへの妬みなのか、やっかみなのか…

聞こえてるからね、ホント!!