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「へっ!?」


突然のことに裏返る声

それに…


「だっ……待っ!!」

「はあ!?」

「ファ、ファスナーなら自分であげられたからっ」

「違ぇよ!!」


い、いくらなんでもこんな格好…

しかし、シャッ!!っとカーテンが開けられ、雅くんが入ってくる


「っ…………!!」


広くはないフィッティングルームのなかに彼と二人きり


変な緊張に鼓動が大きくなる

雅くんは腕を組んだまま着替えを済ませたアタシを見るなり、すぐに表情を険しくした

理由は明確…


「手…邪魔」

「で…も…」


それは隠すようにカラダを覆うアタシの手


「ちゃんと見せてくんねぇと良し悪しがわかんねぇんだけど…」

「っ……」


そう…言われても…


「しかも隠すところおかしいから…」


だって……


「…………」


アタシが必死に覆い隠しているのは、ビスチェのドレスの大きく開いた胸元でもなく、丈の短いスカートの足元でもない


無論アタシが隠したいのは、首筋と肩…

鏡を見て表情が曇ったわけはこれでだった


「…どけろ」


雅くんの手がアタシの手を払い除ける


と、


「う…わ…」


彼が小さく驚きの声をあげた

整った顔が思いきりひきつる


「っ……」

「ひど…」


彼が驚くのも呆れるのも当たり前で…

アタシの首筋から肩、胸元には部屋に残っている3人にこれでもかとつけられた紅い跡が散りばめられていた

呆れたような彼の視線が痛々しい