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ネムリヒメ.

第17章  極上スイーツ.





それでもふわふわのパンケーキは極上で

さっきまでのふたりの行いを容易く許してしまってるアタシは

…色々な意味で単純すぎる


「つーか、オレ吐きそうだわ…」


充満した甘ったるい空気に窒息しそうになっている渚くんも


「ねーえ、ちーちゃん食べさせて♪」


そう天使の微笑みでねだってくる聖くんも

アタシの心臓が鉄とかダイヤモンドかなにか出来てると思ってない!?


アタシ、今…いろいろと過労死の一歩手前だからね


「ねぇねぇオレ、ここのパンケーキが一番好きなの♪それに、ここなら遠慮せずゆっくり食べれるし」

「遠慮しろ、ここお前のカフェじゃねぇんだけど」

「いーじゃん、一応仕事できてるわけだし♪」


……あ、仕事って言えば

ようやく脳に糖分がまわって、ここにくる前のコトを思い出した


聖くん、仕事…

すっかり忘れてたけど

って、渚くんも仕事中だよね

なのにアタシはなんてコトを…


「…………」

「なに赤くなってんだ、お前」

「へっ!? べつに…」


あ、赤くなってたのか…アタシ

しかも見られてたのっ


「なに?足らねぇの!?……変態」

「へっ、へんた…」

「えー、食べてからにしよーよ」

「っ───!!!」


ちょっ!!!?

ちょっと待って、なんでそうなるかな


しかも、食べてから…とか聖くんサラッと悪ノリ!?

そ、そんなつもり、ないからねっ




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