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不良に良好

第1章 1


階段を上り廊下を歩くが、誰もいない。

珍しいんじゃないか、これは。

いつもは誰かしら居るはず。

俺は不自然さが鼻につく廊下を、そのまま歩く。


「…………やめて…ごめん、ごめんなさい…返して…」


か細い、声かどうかも分からない音。


「…ん?」



確かに聞こえた。



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