
ストリートガール
第3章 ギャル
で、私とソノミは学校帰り近所のファミレスで、その大学生とやらと会った。
「うわ!写真通り可愛いコじゃない?よかったな、ヒデ!」
ソノミの彼氏が席につくなり、ツレの男を小突いた。
「でしょー?!ヒデ君、マヤを宜しくね。」
ソノミが私の肩を抱いて笑って言った。
「あれ、ソノミ、その爪この前の?」
ソノミの彼氏が身を乗り出して訊いた。
ソノミはパッと私から体を離すとテーブルの上に手を広げて見せた。
「そおだよー!みて~♪可愛いでしょ?カズくんのおかげだよ?ありがとうねっ!」
「似合ってるよ、可愛いね。」
カズくんとやらはソノミの手をさらりと撫でた。
《なるほど、彼氏が金出してたんだ。》
ふと、私が顔を上げるとヒデ君と目があった。
「マヤちゃんの手、見せて。」
ヒデ君の手が私の手を取った。
