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conqueror

第3章 奉仕

「そ、そんな。」

「いやなら、ずっと付けたままだけど。そっちの方がいい?」

「それは、辛いです。でも、そんな。」

「どっち?早く決めて。」

彼は愉快そうに、迫ってくる。

私は唇を噛みながら、お願いした。

彼の前に、腰を上げて、顔を背けた。

「外してください。お願いします。」

「わかった。」

そう言った途端に、ローターを掴んで引っ張った。

「きゃー!」

止めていたテープと一緒に、毛が毟り取られたのだ。

そこは火がついたかと思ったほど熱くなり、手を付いていたガラスのテーブルの上に、思わず座り込んでしまった。

ジンジンと、響くように、痛みを感じる。

「外してあげたんだから、お礼を言ってくれないと。」

彼はそう言って、爽やかな笑顔を見せた。

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