
山岸君と照井君
第31章 愚か者―――……
俺は、部屋着に着替えて…
頭の水分をタオルで拭き取り…
米屋のいるリビングに向かう…
エアコンで快適な温度になっているリビングは、風呂上がりの俺に心地いい―――…
「風呂いいぞ?入れば――…」
俺は、米屋に話しかけたが…返事がない…
「―――米屋?」
ソファに座る米屋を見ると…
背もたれに深く座り――――…
寝ている―――…
テーブルには…水滴が滴り水溜まりを四方に広げるビールが置かれたまま…
「――――…疲れてんのか?
ったく…ビール…ぬるくなるじゃねーか…」
俺は、米屋の隣に座り…
置きっぱなしにされていたビールを手に取り…
プルタブを開け…一口飲んだ…
「まだ…冷たいじゃんか……」
