山岸君と照井君
第28章 無言の別れ―――…
「――――…二度と…君と苑心は会えない…
会わなければ―――…
熱も覚めるだろう―――…
君も、まっとうな人生をおくれる――――――…だろ?」
岳心さんは――――――…
白衣を掴んでいた……
俺の手を――――――…
ゆっくりほどく…
「―――苑心は……それで…納得したんですか……」
岳心さんは、椅子から立ち上がり……
白衣のポケットに手を入れた
「―――…納得…しようが…しまいが…
苑心には――――…権限はない…」
岳心さんの…冷たい表情に…
冗談じゃない事は…わかった…
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