山岸君と照井君
第16章 自覚―――……。
エレベーターの中で…
僕は、若干―――…
緊張していた…
気に入られなかったら…ど〜しよ…
この僕に限って…それは無いとは思うが……
しかし…庶民の朝ご飯が食べられると思っていたのに…
照井君の家って―――…
セレブ…?
いや―――…いや!
あの庶民的なお弁当や考えは…
セレブではない!!……はず?
「おい…苑心…今…すっげぇ失礼な事考えてないだろうなぁ〜…
顔が…ぶちゃいくだったぞ?」
「はっ!!不細工とは、なんだ!!不細工とは!!
しかも宏樹は、超能力者か!?」
「思ってたのかよ…」
照井君は、クククっと笑うと…
僕の腰に手を伸ばし―――…
ギュッ―――――…っと…引き寄せた…
「緊張すんなよ…
もっと早く…俺の家族は、苑心に会わせたかったくらいなんだから」
フワッと…僕の鼻腔に届く…照井君の香り…
はぁ〜…安心する…
何か…大丈夫な気がしてきた…
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