山岸君と照井君
第10章 意識して―――……。
「お手伝いの梅さんが…苑君が出掛けた…と言っていたので…気になって―――…
照井君とお出かけですか……
仲がいいですね――――…
手まで握って――――…」
はっ!!俺は、慌てて山岸の手を離した!!
「あっ…忘れてた…
何か、安心するんだ―――照井君の手!!
だから、つい――――…」
山岸は、ニコニコしながら米屋に俺の手の事を話す―――…
しかし…そんな山岸とは対照的に…
米屋の笑わぬ視線が俺を突き刺す―――――…
「手が安心する?馬鹿馬鹿しい…
そんな…目に見えない事に振り回されてど〜するんですか?
他から見たら……まるで友達以上の関係に見えるじゃないですか?!
ご近所で噂になったら…ご家族に迷惑ですよ!!やめなさい!!」
「はぁ?友達以上の関係?なんだそれは…」
「はぁ〜これだから苑君は…」
俺は、米屋の言葉にドキッとした――――――…
山岸にそんな気はなくても…
俺はあったから――――…
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