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単なる幼馴染みじゃなかったんだ!!

第4章 美夏との関係

雅「美夏ごめん。気付かなくてごめん。」
黙って首を横に振る美夏。
美夏「わ、私・・・だ、大丈夫だから・・・みんなに迷惑かけないようにするから、だから気付かなかった事にして欲しいの。」
雅「俺達が美夏をほっとく事が出来ないって知ってるだろ?」
春「美夏になにかあったら、どうするんだよ!!」
美夏「私の事より、みんなの事のほうが心配だもん。」
亮太「俺達の事より美夏のほうが心配に決まってるだろ!美夏は女の子なんだから、なにかあったら俺達・・・。」
健「とにかく美夏は一人になるなよ。約束だからな!」
美夏は一応頷いてくれたけど、危ない事をしそうで怖い。

一週間後

母さんに美夏の事を聞かされた時、足元がぐらついた感じがした。たまたま俺の部屋に遊びに来ていた幼なじみ達もだ。
雅:母「美夏ちゃんね入院してるのよ。殴られたような後があって髪もズタズタに切られて・・・も、もしかしたら無理矢理・・・。」
母さんは最後のほうは涙がこぼれて言えなかった。
登校日の昨日の朝に家の裏の植え込みに美夏が倒れていたのをおばさんが見つけて、救急車で病院に運ばれたらしい。俺達が登校した後に・・・。
なにを聞いても美夏は一言も喋らず、窓の外をぼんやりと見つめたままで、聞こえてるのか聞こえてないのかわからないらしい。

見舞いにも行けず、毎日苦しんでいた俺達。
ようやく美夏がおばさんに話しかけたのが一ヶ月後だった。
美夏「お母さん私、学校辞める。死にたい。」
美夏:母「学校は辞めてもいいけど、死にたいなんて言わないで!!」
美夏「だ、だって私、汚れてるもん。もう雅くん達に会えない。私みたいに汚れてる子嫌われたもん。」
美夏:母「美夏、大丈夫よ。あなたが病院に運ばれた時、検査したのよ。なにもなかったから大丈夫よ!!雅くん達ずっと見舞いに来たくてウズウズしてるわよ。」
美夏「こんな体になった私なんて雅くん達笑うかも・・・。」
美夏の心はズタズタに切り裂かれていた。

それから、また一ヶ月後にようやく見舞いに行った。

美夏の尋常じゃない痩せ方に俺達は言葉を失った。
美夏「ひ、久しぶりだね。」
力なく笑う美夏に
春「美夏ちょっと痩せ過ぎだよ。」
美夏「そ、そうかなぁ?よく、わからないなぁ。私、太ってたから今のほうがちょうどいいのかと思ってた。」
雅「美夏ちゃんと食べてる?」
美夏「うん。」

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