百鬼夜行左藤家黙示録
第8章 初恋のゆくえ
「ピンポーンピンポーン
ピンポーンピンポーン」
この鳴り響くインターホンも
もう今夜で終わりである
「よう!でどうだった!?」
「あっああ!
お前の事バッチリ覚えてたぜ!」
「それで!?なんて言ってた!?」
「えっと…
目とか合わせられなかったらしい…
たぶん恥ずかしかったんじゃない!?」
「なんだーよかったあ!
やっぱり俺の事好きなんだな!」
もはや勘違いを飛び越えて
気違いのレベルだが
この時のどや顔には
本当に申し訳なく直視できなかった
なぜならその時の私は
例え偽りでも夢を見せておけば
普通の人生より何倍も辛くとも
きっと乗り越えていけると
考えていたのだから
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