
百鬼夜行左藤家黙示録
第8章 初恋のゆくえ
そこで私は酒本の気持ちを
確かめる事にした
そうでもしなければこの毎日に続く
勘違いのメビウスの輪から抜け出せない
「じゃあとりあえず
明日酒本のとこ行って確認するから
それでいいだろ!」
「えっ?まじで!?
俺が好きとか言うなよ恥ずかしいから!
じゃっとりあえず帰るわ!」
そもそも私はこんな事を
全くもってやりたくないのに
何故か義明の善意がほとんど伝わらない
とにもかくにもこれで
安心して毎日眠れると
考えれば安いものだ
次の日私は酒本を探しに
隣のクラスを覗いた
