
百鬼夜行左藤家黙示録
第14章 友情の価値は
もしや義明は昼夜逆転生活ではないだろうか
よく考えれば家に帰らない人間には
むしろ仕事のしやすい夜に
時間を設定すると考えるほうが自然だ
その仮説が正しければ
私は義明が中にいるのに外で待つという
とても滑稽な過ちをおかしていた事になる
私は漫画喫茶入り口に向かおうとしたその時
2つの影が逃げて行くのを目尻に捉えた
という事はやはり
野土は義明の雑務や警護を担当している
私や他の外敵の存在を即座に伝えるとは
さすが直属護衛軍といったところか
まあ平たく言えばパシりなのだが
と楽観視している段階ではない
恐らくここ数日の万引きパラダイスには
野土も巻き込まれているのだろう
とにかく今はゲームショップに急いだ
