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『おい！
契約破棄っつったろ！
俺は帰るぞ！』

『契約破棄ね！いいよ！
じゃあこの後ヤクザに連れてかれたら
共犯者としてお前を呼び出すからな！
そうなってから後悔するよりも
目の前の鍵を盗んだ方が安心で確実だろ！』

「おーい！
何ぶつぶつしゃべってんだー？
どーすんだよそれで！」

義明の主観的発言を聞いていると
なにやら目の前の暴力団員が
かわいく見えてきた

問題なのは結局なんのメリットも
無い徒労であるという事だ
だが私のそんな表情を見てか

『安心しろ！
お前の不安も今日で終わりだ！
このまま義男をヤクザに引き渡す！』

その手があったか
確かにお咎め無しという話は無い
私はこの何とも言えない
こみ上げる思いが声として出てしまった

「よし！やろう！」

そう言ってしまったからなのか
私の役目は鍵を義男から奪取する事となった

恐る恐る家の中に入ると
目標は完全に熟睡いや熟酔していた
この状態ならまずセーフティ
仮に危険でもやらなければいけないのだ

そう全てを終わらす為に