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コンコンと小さくノックをしたけど、返事はない。

「蓮ちゃん？」

そっと部屋に入ってみる。

部屋は電気がついたままで、蓮はすやすやとベッドで眠っていた。

おでこには冷えぴたがはってあり、少しだけ顔が赤い。

いつもは自分が寝てしまうことが多いのでこうして蓮の寝顔を見るのはなんだか新鮮だ。

男の子なのに羨ましいくらいまつげが長い。

こうしてみると蓮は本当にきれいな顔をしている。

晴とはまた別なタイプのかっこよさがある。

「蓮ちゃん…」

そっと名前を呼ぶけど、起きる気配はない。

すべすべした頬に手を当ててみる。

「…ん、もえ？」

うっすらと目が開く。

「蓮ちゃん、大丈夫？」

「もえ…のーと、ありがと…」