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私の彼は****が好き

第9章 誰にも渡さない……っ




「……あ、じゃああたしこっちなんで……!先輩さようなら!」


自分の乗る電車がホームに着ていた。
ドアが閉まる前にかけ込むと。


なぜか矢野先輩も乗り込んできた。


「……!?」


「言ったろ?オレもこの電車だって」


「……あ、そっか」


「お前ホントあの頃と変わってねーな。ボーッとしてるし、人の話すぐ忘れるし」


「……えへ、すみません…」


「えへ、じゃねーよ。そんなんだから痴漢に遇うんだろ」


「……。」


あたしは前から矢野先輩の、こういうちょっと"俺様な"ところが苦手。


この強引さが好きって子もいるけど、あたしはなんか嫌だった。


だいたいつき合ってないのに"お前"とか呼ばないで欲しいな……!


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