 
ラブロマンスはあなたと☆
第6章 心の中の君
ー7年後ー
「お父さん、お母さんおはよう」
「ああ、おはよう」
「おはよう、まゆ」
私は会社へ行く用意をすると、食卓についた。
父は新聞を熱心に読んでいて、母はお皿を並べる、いつもの朝の風景だ。
三人で食事をしていると、母が言った。
「ねえまゆ、今度お見合いしてみない?お母さんのパート仲間の息子さんで、いい人がいるのよ」
「お母さん、私誰とも結婚する気はないって言ったでしょ?」
「まゆ、いつまでそんな事言ってるの。お父さんもお母さんもすごく心配しているのよ?」
すると白髪の増えた父が、新聞から目を離して私に言う。
「まゆ、誰か会社でいい人はいないのかね?」
ガタッ!
「もうその話はやめて。行ってきます…」
「まゆっ」
「ほっときなさい、母さん」
私はそれ以上居たたまれず、足早に家を出た。
ーーーー
私は短大卒業後、一般企業のOLをしている。
最近特に親が結婚しろとうるさくて。
もううんざりだった……。
 
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