Slow🎵Step 〜不器用な二人のラブストーリー
第6章 Step 6
里見の厳しい特訓の成果もあり、一果は無事、念願の里見と同じ大学に受かった
春休み、里見は伯母夫婦に一果と正式にお付き合いさせてくださいと挨拶してくれた
伯母夫婦は複雑な気持ちながらも気持ち良く了承してくれた
ただし、伯父は里見に対し、一果はまだ未成年なのだからお互いの気持ちがはっきりするまでは軽はずみなことはしないように
と約束させた
もっとも相変わらず里見は研究が忙しくデートらしいデートなど皆無だった
家庭教師に来ていた時の方がまだ最低週一度は会えていた
元々小さく産まれた一果は未だチビでスタイルだってあまり威張れたものでは無い
未だに中学生と間違われる
里見は一果のことを女として見てくれているのだろうか?
どうひいき目に考えてもそうは思えなかった
いくら恋愛に疎い一果でもそのくらいのことは今まで耳にしていた周りの友達の話しなどから推測はつく
『本当に好きだったらもっと親密になるのが当たり前』
初体験を済ませた友達がそんなことを嬉しそうに話しているのを耳にしたことがある
里見は本当は一果のことをどう思っているのだろうか?
もしかして… 自然消滅?
これも以前友達から耳にした知識だ
連絡が途絶えたということは飽きられたということらしい
相手の真意を察してこちらからも連絡しないのが暗黙の了解なんだそうだ
どうしよう…
里見はこのまま自然消滅するつもりなのだろうか
メールで聞くわけにもいかない
前回のようにまた研究室へ押しかけようか
しかし、押しかけたところでなんと言えばいいのだろうか…
私達、付き合っているのですよね?
これは何かおかしい
私達別れたの?
と聞くわけにもいかない
色々考えたが全くいい案が浮かばず、結局しばらく様子を見ることに決めた
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