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佐月さんにとって、私ってなんなの？

どう思ってるの？

聞きたくても、聞いてしまったら終わってしまう気がして聞けない。

「ゆき、なんだか綺麗になったね。」

私を覗き込む佐月さんに胸がどきりと鳴った。

この前伊藤さんに同じ事を言われたけど、好きな人に言われるその言葉は、特別だと感じる。

「そうですか？」

もちろん、佐月さんにそう言って欲しくて綺麗にしてい るのだけど、実際に言葉にされると嬉し過ぎて今にも踊り出したい気分になった。

「うん。綺麗、すごく。もしかして、好きな人できた？」

「え！？」

「いや、何となく。恋すると女の人は綺麗になるから。」

その言葉が他人事の様で、一気にどん底へ突き落とされた気分になった。