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KAGO

第6章 夢の続き

数分後。
勇也は全身黒づくめの男と戻ってきた。

「誰、その人」

勇也は泣きそうな顔をしていた。

「この子がね、娘を突き飛ばしたんだ。娘は体が弱いんだよ」

「違うよっ……わざとじゃない。後ろにいるって気づかなかったんだ……」

僕は勇也を見た。
勇也が嘘を言ってるようには見えなかった。

「わざとじゃなくても、少しの衝撃で骨が折れたりするんだよ」

僕たちを見下ろす男の目つきが変わった。

「ちょっと来てもらおうか」

なぜか逆らえず、僕たちは男の指示に従い車に乗りこんだ。

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