悪魔的ドクター
第6章 同棲
To:明里
寝坊しちゃった。
すぐ行くね
メール…送信っと。
まさか『先生の家にいます』とは言えない。
明里には申し訳ないけど
当たり障りのないメールを送る。
それから先生の部屋を出て
キッチンへと向かうと
先生が料理をしていた。
なんとも器用なフライパン捌き(サバキ)は、とても医者とは思えない。
でもなんだか似合ってて
思わず見惚れてしまう。
いやいや、そんな事してる場合じゃなかった。
「おはようございます…」
気持ち遠慮がちに挨拶すると…
「おはよ。眠れた?」
お皿をテーブルに並べながら聞かれた。
「はい、おかげさまでグッスリでした」
「良かった。ご飯にするから座って」
言われるまま椅子に座る。
スクランブルエッグにソーセージと、トースト・サラダの朝食セット。
おいしそう…
「俺は今から仕事行くけど、咲桜ちゃんは学校?」
「え、はい。行きます」
「了解。あ、そうだ。これ…渡しとく」
渡されたのは
この部屋のカードキー。
…合鍵だ。
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