悪魔的ドクター
第7章 心配
もう止まらなかった。
「ずっと帰りが遅かったのは、仕事だってわかってる。だけどもしかしたら、あたしがここに来たから…だから本当は会わない様にしてたんじゃないかって…本当は迷惑なんじゃないかって色々考えちゃってッ」
頭の中がゴチャゴチャして
勝手に口が開く。
自分勝手な事ばかり言って
完全に暴走していた。
「ごめん…なさい、なんか…あたし…バカみたいで」
こんなつもりじゃなかった。
先生は仕事で遅くなって
疲れてて…
今こんな事言ってる場合じゃないのに…
恥ずかしくて
逃げ出したくなった。
だけど先生は…
何も言わずあたしの手を掴むと
スッと自分側に引っぱり
優しく抱き締めた。
「先生!?」
「…ったく、お前は…」
そう言った先生は
あたしの頭を撫でてくれた。
「本当気にしすぎ…」
「でも…」
「そういうの…弱いんだよ。頼むから…勘弁してくれ」
そんな事言われても…
じゃあなんで
抱き締めているんですか?
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