テキストサイズ

暗闇で恋しましょう

第38章 幸せに

俺の視線は、言わずもがな飛翠に向けられた。



「甘夏飛翠、お前を説得したのは彼で間違いないな?」

「はい。間違いありません。彼が真摯に俺に向き合ってくれて………俺、俺の過ちに………っ……」



待て。


待て。


今、一体何が起きている?


俺が、飛翠を説得した?


自白をしろと?


いつ、そんなことをしたというんだ。


これは、なんの茶番だ。


一体……………














飛翠………お前………1人で全部罪を背負う気か







混乱する脳裏。


ぽつりと浮かんだいつかの飛翠。


確かにあの時、飛翠はそのようなことを言っていた。


それを、実行しようって言うのか。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ