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何をもってして、私はひぃちゃんの手を掴んだのか。


ひぃちゃんと恋人らしいことをしたい願望は、常に胸中に居座っている。


遂にその願望が表立って出てしまった、とか。



「なんか、“逃がすもんか”って言ってたぞ」



………充分に有り得ると思ったけど、どうやら違うらしい。


恋人云々思っていて、“逃がすもんか”はない。


世間にはそういう愛の形もあるらしいけど、私は全く共感しないから、ない。


それに、その私の言葉で、自分の行動の意味をなんとなく理解した。


私は結局、ひぃちゃんからの答えはもらえないまま寝落ち。


しかし、根底にはあるわけだ。


起きたら聞くべし、なんて思いが。