
言葉で聞かせて
第13章 言葉で聞かせて
2人の問いに僕は普通に答えようと思ったんだけど、さっき2人が僕に隠し事をしたのを思い出して
「内緒です」
と言ってみた
すると、2人揃って目を見開いて驚いた顔をする
「ふふふっ」
鳩が豆鉄砲を食らった顔っていうのはこういう顔なのかな
でもその顔は一瞬で消え去って悠史さんは拗ねたような顔に、敦史さんは意地悪そうな顔になった
「へぇ?秘密ねぇ?」
「久しぶりに会ったっていうのに、冷たいです千秋さん」
そう言った2人は僕に顔を近づける
そして
「んっ……あつ、……ぅん……ん、ゆうしさ……っん……」
僕が言葉も紡げないほどに交代でキスされた
悠史さんに唇を啄ばまれたと思ったら敦史さんに上唇を吸われる
さらに次には悠史さんに下唇を食まれた
気持ち良いな
キスだけなのに
僕の身体から完全に力が抜けて、それを見た敦史さんと悠史さんのキスをする場所がどんどん下に下がっていく
双子だから、なんて簡単な理由なのかわからないけど
なんでか同じ動きをしてる?
唇から、頬、耳と耳の裏、首筋
右からも左からも色んなところにキスを落とされて、僕はどちらにも逃げられない状況になってしまう
