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言葉で聞かせて

第1章 姉から突然の呼び出し

「まぁ、荷物の片付けとかもあるから来週あたりだろ」
「わかった。伝えておくわ」


こうして、俺ら双子の家に新たな住人が加わることが決まった




そして次の週
ようやく休みの取れた俺達は姉さん達の家に再び向かった

なんでも博秋さんの弟は住んでいたアパートを既に引き払って、荷物と一緒に姉さん達の家に来ているらしい

先週と同じようにインターフォンを鳴らすと、今日は姉さんじゃなく博秋さんが扉を開けた


「こんにちは、博秋さん」
「こんにちは。さぁ、上がって」
「お邪魔します」


リビングに行くとそこには姉さんと、ダンボールが一つ


あ……?
弟は?


俺が目で探していると、悠史が俺を肘で小突いた

悠史を見ると


ーーそこにいるよ


ーーあ?


目で指された方を見ると、そこにいたのは博秋さん
だがよく見れば後ろにこそっと隠れた影が見える


なんだ?


少し回り込んで見てみると、俺や悠史や博秋さんより大分低い位置に人の頭があった

博秋さんの背中に埋めていた顔が少しだけ離れて俺と目が合う


お、おぉ?
随分美少年だな


一瞬見ただけだが、鼻筋は通っているし目もぱっちりと大きい
再び顔は隠されてしまったが、後ろから見てもわかるほど頭も小さい

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