春雪 ~キミと出逢った季節 ~
第10章 目撃
「前、送別会の時の……」
「送別会?」
忘れもしない、芹澤さんの送別会。
宮本さんに促されて先に帰ったけど、あの時の言葉が気になっていたんだ。
「はい、沙月に説教したいことがあるって仰ってました……よね」
「………」
「それまで何も無かったのに、どうしてかなって・・・」
って聞いている途中でヤバイッと冷や汗が出てきた。
なんで突然そんなことを聞き出しちゃったの私!
2人のプライベートなことなんだから、私には関係ないじゃん!
慌てて謝ろうとすると
「あぁ、ちゃんとしたよ」
キラリと瞳を光らせて、宮本さんはふっと笑った。
「説教っつーか、お仕置き。
あいつ、次の日フラフラしてなかった?」
「………!」
「夜中までみっちり叩きこんでやったからな。
お陰で俺まで寝不足だった」
お、お、お仕置き!?
夜中まで!?
隣りで思い出し笑いをする宮本さんが、なぜか生き生きとしててカッコイイんだけど
ふらふらするほどみっちり叩きこむって……さ、沙月、どれだけハードなことされたの!?
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