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夜になり食事をしてから、隆史に庭に散歩に行きたいと言った。




もちろん、庭一面のライラックを隆史と見るために…




庭に出ると、ライラックの白い花がライトアップされて、キラキラと光って見える。




時おり優しい風が、私と隆史の前から、ライラックの香りを連れて吹き抜ける。








「綺麗だね」







目を細めて私が言うと、隆史が私の手を強く握って来た。





私はライラックの花から、隆史に視線を向けると、隆史も同じように目を細めて、ライラックの花を見ていた。




隆史の横顔は相変わらず綺麗で、ドキッとしてしまう。




隆史は何も言わないけど、きっと同じ気持ちで花を見ているんだと思っていた。






「隆史」







私の呼びかけに、隆史の視線が私に移る。